宮坂
宮坂
男性の葬儀の身だしなみにおいて、服装には気を配っても「髪型」まで意識が回らない方は意外と多いです。しかし、髪型こそが清潔感と礼節を最も雄弁に物語ります。

葬儀における男性の髪型マナーの本質は、「お辞儀の際に崩れない清潔感」と「マットな質感(ツヤ・香りの排除)」の2点に集約されます。

寝癖や無造作なスタイルはもちろん、普段通りのテカテカとしたワックスや香りの強い整髪料は、厳粛な場において明確なマナー違反となります。

本記事では、ショート・ミディアム・ロングといった長さ別の正しい整え方から、パーマやくせ毛の対処法、そして弔事において失敗しないワックスの選び方と使い方までを論理的に解説します。

仕事帰りの急な参列であっても慌てず対応できるよう、まずは基本のルールを確認し、故人様への敬意を示す端正な身だしなみを整えましょう。

【この記事でわかること】

  • 【基本の3原則】清潔感・控えめさ・お辞儀対応を両立する男性のフォーマルヘアの定義
  • 【長さ・髪質別の正解】ロングヘアの結び方や、パーマ・くせ毛を上品に抑えるセット術
  • 【整髪料の選び方】ツヤと香りを抑えるマット系ワックスの正しい使い方と、避けるべきNGスタイル

葬儀・お通夜における男性の髪型の重要性

葬儀やお通夜において、男性の髪型を適切に整えることは、服装と同じくらい「故人様やご遺族への敬意」を形にする上で重要なマナーです。

身だしなみは言葉以上に参列者の姿勢を無言で伝えます。不適切な髪型で参列してしまうと、意図せずとも「配慮に欠ける」「常識がない」といった印象を与えかねず、ご遺族に対して大変失礼にあたります。

男性の髪型を正しく整えるべき理由は、主に以下の3点に集約されます。

  • 【第一印象の決定】髪型は顔周りの印象を大きく左右し、その人の礼節や弔意の真摯さを映し出す鏡となるため。
  • 【厳粛な空間の維持】参列者一人ひとりの端正な身だしなみが、お悔やみの場にふさわしい厳かな空気感を作り出すため。
  • 【マナーの可視化】最も大切な「故人を悼む心」を、周囲から見ても非のない客観的な形(=正しいマナー)として表現するため。

不要な誤解を避け、ご自身も周囲の目を気にせず心静かにお別れの時に集中できるよう、参列前には鏡の前で必ず髪型の最終確認を行い、失礼のない端正な装いを完成させましょう。

葬儀・お通夜で押さえるべき男性の髪型 3つのポイント

お通夜や葬儀に参列する際、男性が守るべき髪型の基本ルールは「清潔感」「控えめさ」「機能性(お辞儀対応)」の3点に集約されます。これらを意識するだけで、意図せぬマナー違反を確実に防ぐことができます。

まず、特に判断に迷いやすい「OKな状態」と「NGな状態」の基準を以下の比較表にまとめました。

チェック項目 適切な状態(OK) 避けるべき状態(NG)
前髪・顔周り おでこや耳が見えるように、七三に分けるか横に流して固定している 目や顔が隠れるほど長い、お辞儀のたびに垂れ下がる
襟足・もみあげ すっきりと短く刈り上げ、または綺麗に整えられている 伸び放題でスーツの襟にかかる、だらしなく広がっている
スタイリング 寝癖がなく、ツヤやボリュームを抑えて自然な毛流れに落ち着かせている ツンツンと激しく逆立てる、過度な束感、テカテカとした強い光沢

ポイント1:清潔感を第一に考える

葬儀の場において、何よりも最優先されるべきは「清潔感」です。寝癖や伸びっぱなしの髪は、ご遺族に対して「軽視している」という悪印象を与えかねません。

【今すぐできる行動提案】
参列前には必ず鏡の前で入念にブラッシングを行い、寝癖を根本から直してください。特にフケがブラックスーツの肩に落ちると非常に目立つため、事前の洗髪と衣服のチェックを徹底しましょう。また、耳周りや襟足が伸びている場合は、可能であれば事前に散髪してすっきりと整えるのが理想です。

ポイント2:派手さを避け、控えめな髪型を心がける

お通夜や葬儀は故人様を偲ぶための厳粛な儀式であり、個人のファッション性やおしゃれを主張する場ではありません。自分自身が目立つような奇抜なスタイリングは、会場全体の調和を乱す原因になります。

【今すぐできる行動提案】
アシンメトリーや過度なボリュームアップなど、個性的すぎるアレンジは完全に封印してください。あくまで「故人様が主役」であることを念頭に置き、周囲の参列者の中に自然に溶け込むような、極めて控えめで落ち着いたシルエットに抑えるのが大人のマナーです。

ポイント3:お辞儀をしても崩れない、邪魔にならない髪型にする

式典中は、受付での挨拶や焼香など、深くお辞儀をする機会が何度も訪れます。そのたびに前髪が顔にかかって視界を遮ったり、手で何度も髪を直したりする仕草は、落ち着きがなく不誠実な印象を与えてしまいます。

【今すぐできる行動提案】
前髪は目にかからない長さであっても、左右どちらかに流すか七三に分け、おでこを出すスタイルを意識してください。お辞儀をしても型崩れせず、すぐに元の形に戻るよう、マット系(ツヤなし)の整髪料を適量使用して、タイトかつ確実にホールドさせておきましょう。

【髪の長さ別】葬儀・お通夜にふさわしい男性の髪型とセット方法

男性の髪型は、髪の長さによってセットの難易度やだらしなく見えやすいポイントが異なります。

まずは、それぞれの長さにおける基本スタイルと注意点を比較表で確認し、ご自身の長さに合った適切なセット方法を実践しましょう。

髪の長さ 基本のスタイルとセット方針 特に避けるべき注意点(NG)
ショート
(短髪)
寝癖を完全に直し、七三分けや前髪を軽く横に流す自然なスタイル。坊主やベリーショートはそのままでOK。 毛先をツンツンと激しく逆立てる、過度な束感を出す、フケの付着
ミディアム 前髪を七三に分けるかオールバックにしておでこを出す。サイドは耳にかけ、襟足は抑え込んで首筋をすっきり見せる。 何もせずボサボサのまま放置する、お辞儀のたびに前髪が垂れて顔を覆う
ロング
(長髪)
うなじ付近の低い位置で、黒無地のゴムを使って後ろで一つに結ぶ。顔周りの後れ毛はピンやワックスでタイトに固定。 髪を下ろしたまま参列する、高い位置でのポニーテール、華美なヘア小物の使用

1. ショートヘア(短髪)の男性向け髪型とセット

ショートヘア(短髪)の男性向け髪型とセット

ショートヘアは耳周りや襟足が元々すっきりしているため、特別なアレンジをせずとも最も簡単に清潔感を出せるスタイルです。普段から短髪にしている方は大幅な変更は不要ですが、フォーマルな場にふさわしい落ち着きを持たせる必要があります。

  • セットの手順:少量のワックス(ツヤの出ないマット系やクリーム系)を手のひらに透明になるまでよく伸ばし、寝癖を直してから自然な毛流れ(七三分けや横流し)を作ります。
  • 注意すべき点:若者向けのおしゃれに見せるような「毛先をツンツンと尖らせるスタイリング」や「過度な束感」は、厳粛な場では軽薄な印象を与えかねません。あくまで全体のボリュームを抑え、タイトに落ち着かせることを意識してください。

2. ミディアムヘアの男性向け髪型とセット

中途半端な長さのミディアムヘアは、何もしないとボサボサに見えてだらしない印象を周囲に与えがちです。葬儀の場では、「顔周りを明るく見せて不潔感を一切排除すること」を最優先にセットを施します。

  • 前髪の処理:前髪が目にかかる長さの場合は、七三分けにして左右どちらかに流すか、オールバック風に後ろに流しておでこを露出させます。お辞儀をしても前髪が落ちてこないよう、ワックスや無香料のスプレーで確実に固定してください。
  • サイド・襟足の処理:耳が隠れる長さであれば、髪を耳にかけるだけでも劇的に印象が締まります。襟足が長い場合は、だらしなく広がらないように内側へ抑え込むようにブローし、ワックスでタイトに引き締めて首筋を露出させましょう。

3. ロングヘアの男性向け髪型とセット

男性のロングヘア(長髪)をそのまま下ろした状態で参列することは、弔事の場においては不誠実・不謹慎と捉えられるリスクが極めて高いため、徹底したまとめ髪の処理が必須となります。

  • 後ろで一つに結ぶ:髪全体を後ろに集め、耳より下の低い位置(うなじのあたり)できっちりと一つに結びます。高い位置での結び髪はカジュアルな印象が強まりNGです。ヘアゴムは飾りのない黒無地(または濃紺・こげ茶)のシンプルなものに限定し、シュシュ等は厳禁です。
  • 後れ毛・毛先の処理:結んだ際に顔周りや襟足から落ちてくる後れ毛は、アメピンやワックスを使ってタイトに固定し、だらしなさを完全に排除します。また、まとめた毛先がパサついて広がらないよう、あらかじめトリートメント等で手入れをし、スマートに収めてください。

パーマヘア・くせ毛の男性の葬儀・お通夜での髪型

男性がパーマをかけていたり、生まれつき強いくせ毛であったりすること自体はマナー違反ではありません。しかし、葬儀の場においては「過度なボリュームや広がりを抑え、清潔感を最優先にタイトに整えること」が絶対条件です。

まずは、判断に迷いやすいパーマやくせ毛の許容範囲と対応策を以下の比較表でご確認ください。

髪質・スタイル 許容される状態(OK) 避けるべき状態(NG)
緩めのパーマ・くせ毛 ニュアンスパーマや自然なうねり。整髪料でボリュームを抑え、毛流れを整えている状態。 スタイリング剤をつけず、ボサボサと四方に広がった状態。
強いパーマ・強いくせ毛 ツイスト、スパイラル、アフロなど。ブローやアイロンで極力伸ばすか、後ろでタイトに結んで目立たせなくした状態。 強いカールをそのまま主張させた髪型、過度なボリュームで周囲の目を引く状態。

1. パーマヘアの適切な扱い方とセット方法

パーマヘアの男性が葬儀に参列する場合、カールの「強さ」によって適切な対応が異なります。厳粛な場に馴染むよう、個性を抑えたスタイリングを心がけましょう。

  • 緩いウェーブの場合:自然な毛流れを作る程度のパーマであれば問題ありません。ツヤの出すぎないマット系ワックスやクリームタイプのスタイリング剤を使い、おでこを出すように七三分けなどでタイトにまとめ、誠実な印象を構築してください。
  • 強いカールの対処法:ツイストやスパイラルなどの個性的なパーマは葬儀の場にふさわしくありません。参列前にはドライヤーのブローで丁寧に引っ張って伸ばすか、ストレートアイロンを使って可能な限りウェーブを抑えましょう。髪に長さがある場合は、後ろの低い位置で一筋に結んでしまうのが最も確実です。

2. 生まれつきのくせ毛を抑えるセット方法

生まれつきのくせ毛の方も、無理に完全なストレートにする必要はありません。ただし、「手入れを怠っている」と見なされないよう、湿気による広がりやだらしなさを防ぐセットを施します。

  • スタイリング剤によるまとまり:くせ毛は乾燥すると広がりやすくなり、不潔な印象を与えがちです。保湿効果のあるワックスやヘアクリームを髪全体に薄く馴染ませ、手櫛でしっかりと毛流れを落ち着かせてください。
  • 部分的なブローとアイロンの活用:特に膨らみやすいサイドや襟足、顔にかかりやすい前髪のくせは、ドライヤーの熱を当てながら内側に抑え込むように乾かします。部分的につまんでストレートアイロンを軽く通すだけでも、見違えるほど端正で清潔感のあるフォーマルヘアに仕上がります。

葬儀・お通夜での「ワックスの使い方」と選び方

「葬儀の場にワックスなどの整髪料をつけていってもいいのか」と疑問を持つ方は多いですが、適切に使用して髪型を整えることはマナー違反ではなく、むしろ清潔感を出すために推奨されます。

ただし、弔事における整髪料選びでは「ツヤ(光沢)の抑制」と「香りの徹底排除」が鉄則です。おしゃれを主張するためのスタイリングではなく、お辞儀をした際にも乱れない端正な髪型を維持するための手段として正しく活用しましょう。

1. 「ワックスの使い方」:適量と付け方の4ステップ

ワックスを根元からベッタリとつけてしまうと、不自然な束感が生まれたり頭皮がベタついて不潔な印象を与えたりします。以下の手順に沿って、毛先を中心に薄く均一に馴染ませるのがポイントです。

  1. 手のひらによく伸ばす:ワックスを小豆一粒大からパール一粒大程度(ごく少量)すくい取り、両手のひらから指の間まで、透明になって見えなくなるまでしっかりと伸ばします。
  2. 内側から揉み込む:髪の根元を避け、毛の中間から毛先にかけて、髪の内側から手を通して揉み込むように馴染ませます。これにより一部分だけに固まって付くのを防げます。
  3. 毛流れと前髪を整える:手のひらに残ったごく少量のワックスを使い、表面の毛流れを落ち着かせ、前髪を七三分けなどにしてサイドへ流します。
  4. お辞儀をして確認する:最後に鏡の前で深くお辞儀をし、前髪が目元に垂れてこないか、サイドの髪が乱れないかを確認します。

2. 適切なワックスの種類と選び方のポイント

葬儀用のワックスを選ぶ際は、パッケージに「マット」「クレイ」「ドライ」と記載されている、水分や油分が少なくツヤ(光沢)が出ないタイプ、あるいは自然な仕上がりになる「クリームタイプ」を選ぶのが最適解です。

繊維が伸びるファイバータイプは、毛束感が強く出すぎて華美に見えやすいため、使用量を極力少なく抑えるなどの加減が必要です。

また、キープ力を高めるためにヘアスプレーを併用することは問題ありませんが、必ず「無香料」のものを選び、至近距離から大量に吹き付けて髪がガチガチに固まりすぎないよう、遠目から軽く吹きかける程度にとどめてください。

3. 各種整髪料(ワックス、ジェル、ムース、スプレー)の葬儀適性表

ワックス以外の整髪料を使用する場合の注意点と適性を表にまとめました。製品の持つ質感特性を理解し、弔事の場にふさわしいものを選定しましょう。

整髪料の種類 葬儀での適性 特徴と使用時の注意点
マット系ワックス 〇 最適 光沢が一切出ず、自然な毛流れのままタイトに固定できるため最も弔事に向いています。必ず無香料を選んでください。
ヘアジェル △ 注意が必要 濡れたような強いツヤ(光沢)が出てしまうため基本は避けます。やむを得ず使う場合は、ごく少量で撫でつけるスタイルにとどめます。
ヘアムース △ 注意が必要 髪にボリュームが出すぎて華美になりがちです。パーマヘアやくせ毛の方が、広がりを一時的に抑える目的でのみ少量使用してください。
ヘアスプレー 〇 補助として可 ワックスで整えた髪型を維持する補助として有効です。ただし、パリパリに固まりすぎないナチュラルタイプかつ、無香料の徹底が必須です。

葬儀・お通夜での髪色のマナー

基本は黒髪または地毛に近い暗い自然な髪色

お悔やみの席における男性の髪色は、「黒髪、または地毛に近い自然な暗い髪色」が原則です。
生まれつき地毛がやや明るい茶色の方や白髪の方については、無理に黒く染め直す必要はなく、そのまま参列してもマナー違反にはあたりません。

しかし、明らかに人工的に染めているとわかる鮮やかな金髪や、赤・青などの原色系カラー、部分的なメッシュなどは厳粛な空間の調和を乱すため厳禁です。

明るい髪色(金髪・派手なカラー)で参列せざるを得ない場合の対処法

仕事の都合や普段のライフスタイルで髪色を明るくしている方が急な訃報を受け、そのままの髪色では明らかに悪目立ちしてしまう場合は、以下のいずれかの方法で迅速に誠実な身だしなみへ整えましょう。

対処方法 メリット 注意点・デメリット
一時的カラースプレー
(黒髪スプレー)
薬局等で安価に入手でき、お通夜の直前であってもその場で手軽に黒髪に戻せます。 均一に吹き付けるのが難しく、汗や突然の雨で色落ちして、喪服のシャツやジャケットの襟を汚すリスクがあります。
黒髪のウィッグ(かつら) 衣服を汚す心配がなく、着用するだけで完全に明るい髪を隠すことができます。 自分の頭の形や髪型に馴染む自然なフォーマル用のものを事前に用意しておく必要があります。
美容院でのトーンダウン プロの手によって最も自然でムラのない暗い髪色に仕上がるため、客観的に見て最も確実です。 急な訃報の場合、予約を取る時間的な猶予がないケースが多く、費用もかかります。

どうしても髪色の変更が間に合わない緊急の参列時には、前髪をしっかりと分けておでこを出し、サイドをタイトに抑え込むことで、少しでもコンパクトに髪をまとめて「派手な印象を物理的に最小限に抑える」配慮を徹底してください。

これは避けたい!葬儀・お通夜で失礼にあたる男性の髪型

お通夜や葬儀の場で、参列者が最も避けるべきなのは「清潔感の欠如」と「おしゃれ(自己主張)の持ち込み」です。

悪目立ちをしてご遺族や他の参列者に不快感を与えないよう、明確なNG例とその理由を以下の比較表で正しく把握しておきましょう。

NGな髪型の状態 具体的な具体例 マナー違反となる根拠
不潔・だらしない ・寝癖がついたままの髪
・無造作ヘア、ボサボサの髪
・フケがブラックスーツに落ちている
「手入れを怠っている」と見なされ、故人様やご遺族への配慮と敬意が著しく欠けている印象を与えるため。
華美・個性的すぎる ・過度な立ち上げ、鋭い束感(ウルフ等)
・ツイスト、スパイラルなどの強パーマ
・金髪、鮮やかなカラー、メッシュ
お悔やみの席はおしゃれを競う場ではなく、自己主張の強い髪型は厳粛な空間の調和を大きく乱すため。
機能性の欠如 ・目や顔が隠れるほど長い前髪
・結ばずに下ろしたままのロングヘア
お辞儀や焼香の際に前髪が垂れて表情が暗く見え、何度も手で髪を直す仕草が不誠実に映るため。
匂いのマナー違反 ・香料の強いワックス、スプレーの使用 葬儀の場において最も重要とされるお線香やお香の香りを妨げ、周囲に不快感を与える恐れがあるため。

参列直前に実行すべき「3つの最終チェック」

式場に到着してから慌てることがないよう、会場に入る前の段階で以下の3点を必ず確認し、必要に応じた微調整を行ってください。

  • 【鏡の前で深くお辞儀をする】:実際に体を傾けた際、前髪がハラリと落ちてこないか、サイドの髪が乱れないかを確認します。動いてしまう場合は、マット系の整髪料やピンで即座に固定してください。
  • 【スーツの肩周りを目視する】:特に乾燥する季節は、ブラッシングや移動の摩擦でフケや抜け毛が黒いジャケットの肩に付着しやすいです。受付を済ませる前に手で軽く払うか、携帯用の衣類クリーナーで取り除きましょう。
  • 【香りの有無を再確認する】:普段から使用しているスタイリング剤に香料が含まれていないか今一度確認します。もし強い香りが残っている場合は、式場内では極力周囲と距離を保つなどの配慮を意識してください。

よくある質問

帽子を被って参列してもよい?

弔事用のフォーマルな帽子(黒無地など)であれば、会場に入るまでは着用していても問題ありません。しかし、会場内(特に斎場や本堂など儀式が行われる場所)では、コートと同様に脱ぐのが基本的なマナーです。

ひげ(髭)はどうすればいい?

髭についても、清潔感が重要です。基本的には、きれいに剃っておくのが最も無難で、望ましいとされています。普段からデザイン髭を生やしている方も、葬儀の場では剃るか、少なくとも無精髭に見えないように形を丁寧に整えましょう。

急な訃報で準備ができない場合は?

本当に急で、整髪料も何もない、という状況も考えられます。そのような場合は、まず水で髪を濡らして寝癖を直し、できる限り手櫛で整えるだけでも印象は変わります。

まとめ:礼節を尽くした端正な髪型で真摯な弔意を

葬儀やお通夜における男性の髪型マナーの根底にあるのは、「おしゃれ(自己主張)を完全に排除し、故人様とご遺族への敬意を最優先にすること」です。

服装が完璧であっても、髪型にだらしなさや華美な要素が残っていると、それだけで礼節を欠いていると見なされかねません。

今回の重要な要点は、以下の3点に凝縮されます。

  • 「清潔感」を徹底し不潔要素を排除する:寝癖やボサボサの無造作ヘアは厳禁です。ブラックスーツの肩に落ちるフケや抜け毛は非常に目立つため、参列前の洗髪と鏡の前での目視確認を必ず行ってください。
  • 整髪料は「マット・無香料」を厳守する:髪をまとめる際は、テカテカと光るツヤ(光沢)の出るジェルや、香りの強いワックスを避けます。お香の香りを妨げない無香料のマット系ワックスを選ぶのが大人のマナーです。
  • おでこと耳を出してお辞儀に対応する:前髪は七三に分けるか横に流し、サイドは耳にかけます。度重なるお辞儀や焼香の際にも髪が顔にかからず、手で何度も直す必要のないタイトなシルエットを維持しましょう。

【最終チェック】男性の髪の長さ別・基本スタイルとセット方針

参列する直前に、ご自身の髪型が以下の基準を満たしているか、スクロールして最終確認を行ってください。

髪の長さ 正しい基本スタイル 参列時のNG注意点
ショート(短髪) 寝癖を直し、前髪を軽く横に流すか七三分けにする。坊主やベリーショートはそのままで問題ありません。 毛先をツンツンと尖らせる、過度な束感を作る
ミディアム 前髪を分けておでこを出し、サイドの髪は耳にかける。襟足は首筋に沿ってタイトに抑え込む 何もつけずに放置して全体がボサボサしている
ロング(長髪) 耳より下の低い位置(うなじ付近)で黒無地のゴムを使い一つに結ぶ。顔周りの後れ毛はピンやワックスで固定。 髪を下ろしたままにする、高い位置での結び髪

髪型を正しく整えるという行動は、故人様との最後のお別れを厳粛に執り行うための無言の配慮です。 TPOに沿った誠実な身だしなみを完成させ、万全の状態で式へ臨みましょう。

服装のマナーと合わせて、葬儀全体の具体的な流れや、事後に必要となる手続きについても把握しておくと安心です。当サイトの完全ガイドでは、日程の決め方から順を追って解説しています。

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